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キャリア発達とは何か?
キャリアとは何かについて、理解できたでしょうか?
あまり難しく考えないほうがいいかもしれませんね。
今までの自分の印象で考えてもいいと思います。
しかし、次の「キャリア発達」はどうでしょうか?
キャリアが発達か?キャリアの発達か?
さて、どういう意味なのでしょうか。
キャリア発達とは
社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していく過程を「キャリア発達」という。
(中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(平成23年1月31日)
中学校キャリア教育の手引き
以下、「中学校キャリア教育の手引き」から抜粋
子どもの心と体は、発達の階段を一歩一歩上っていきながら成長していく。そうした発達過程にある子どもたち一人一人が、それぞれの段階に応じて適切に自己と働くこととの関係付けを行い、自立的に自己の人生を方向付けていく過程、言い換えると「自己の知的、身体的、情緒的、社会的な特徴を一人一人の生き方として統合していく過程」が「キャリア発達」である。具体的には、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していくことがキャリア発達の過程ととらえていい。
そして、キャリア発達を理解するために必要なことを、次のように述べています。
人の成長・発達の過程には、節目と成る発達の段階があり、それぞれの発達の段階において克服あるいは達成すべき課題がある。それと同様に、キャリア発達にもいくつかの段階があり、各段階で取り組まなければならない課題がある。
人は、自己実現、自己の確立に向けて、社会とかかわりながら生きようとする。そして、各時期にふさわしいそれぞれのキャリア発達の課題を達成していく。このことが、生涯を通じてのキャリア発達となるのである。キャリア教育は、そのような一人一人のキャリア発達を支援するものでなければならない。
また、キャリア発達は、知的、身体的、情緒的社会的発達とともに促進される。例えば、中学生は中学生のものの見方や行動の仕方に基づいて、自己と社会の関係をとらえ、自分を方向付けようとする。その意味で、キャリアの発達の理解には、まず「一人一人の能力や態度、資質は段階を追って育成される」ということを理解しておく必要がある。
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キャリア教育とは何か、再考
ではここで改めて「キャリア教育の定義」を見直しておきましょう。
キャリア教育の定義
一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育
(中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(平成23年1月31日)
さて、キャリア教育が何を意図しているのか理解できたでしょうか。
つまり、人間が自らの力で生き方を選択していくことができるように必要な能力や態度を身につけさせたいのです。
子ども・若者一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な能力や態度を育てたいのです。
自分が自分として生きるために、「学び続けたい」「働き続けたい」と強く願い、それを実現させていく子ども・若者を育てたいのです。
文部科学省が描く子ども・若者像は、そのような姿なのですよ。
勤労感や職業観の育成に偏ったり、職場体験をすることが重要なのではないのです。
重要なのは、社会的・職業的自立のために必要な能力の育成なのですよ。
まとめ
すべてが「生きる力」の育成につながっているのです。
立派なことを書いてきましたが、要するに
文部科学省は、ニートが嫌いなのではないでしょうか。
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