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柱を具体化する論・例・策とは
論とは、課題解決をしていく上で、「柱」に示した方法がなぜ課題解決に結びつくのかを説明するもの。
例とは、「柱」の内容に関わる教育実践の例を書くもの。
策とは、設問の課題解決に向けて具体的に行う実践策のこと。
大論文の場合、全部で40行の論文を書くとすれば、3本柱の内容で次の分量が目安になります。
1 序論 5行(4文)
2 本論 (1)柱1 論・例・策 11行
(2)柱2 論・例・策 10行
(3)柱3 論・例・策 10行
3 結論 4行
論には何を書くのか?
論には何を書くのか?
「柱」に示した方法が、なぜ課題解決に有効なのかを書くのが「論」です。
2~3文でその理由を簡潔に書きます。これ以上になると文章がだらだらと長くなってしまいます。
【問題】
学力向上を図るにはどうしたらよいか。
【解答例】
(柱)1 指導計画の見直しを図り、基礎的・基本的な内容の定着を図る。
(論)学校経営方針をもとに指導計画を見直し、発達段階や系統性などを考慮しながら、各学年の重点目標を立案し実践して行くことが必要である。また、小テスト等を行って定着を確かめ、子どものつまずきを解消することによって学力の向上に結びつける。
柱1の見直しの内容と基礎基本の定着を理由付けることによって、確かに学力の向上に結びついていますね。
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例には何を書くのか?
例には何を書くのか?
教育実践の例を書くものですから、現任校や前任校で行った実践でよいので、その取り組みと、その結果このような成果を出すことができたというように、必ず「成果」と「結果」を書きます。これも2文で書きます。3文では多すぎます。
【問題】
不登校問題にあなたは教頭としてどのように対応していきますか。
【解答例】
(柱)1 不登校防止対策を明確にし、不登校減少に努める。
(例)前任校では、定期的に情報交換会を行い、不登校の早期発見・早期対策を行っていた。不登校の前兆となる欠席数の把握などの対策を立てて実践した結果、わずかではあるが不登校生徒の減少の効果が出てきていた。
1文目は実践例、2文目はその効果・成果・結果です。
これが1文目も2文目も「~を行った」という実践例だけで終わってしまっては、対策を講じた結果を書かないままになってしまいます。
策には何を書くのか?
策には何を書くのか?
現任校や前任校の例を受けて、あなたが管理職として課題解決に向けて具体的に行う実践策が「策」です。
教育委員会は、「この受験者は、管理職として学校管理がしっかりできるだろうか。その策を持っているだろうか。」ということを探るために出題しています。
ですから、あなたがどのような策を持っているかが決め手になります。貧弱な「策」では管理職としての視点が不十分であると判断されます。
【問題】
学習意欲の向上と学習習慣の確立をどのように取り組んでいきますか。
【解答例】
(柱)1 年間指導計画の改善に努め、授業力の向上を図る
(論・例)略
(策)(校長の例です。)
私は校長として、①「確かな学力の向上」を重点目標に掲げ、年間指導計画の改善を教職員に共通理解させる。②授業力向上委員会を組織し「確かな学力と学習意欲・学習習慣」との関連を明確にし、授業力の向上を目指す。③年間指導計画の見直しを進めながら、わかる喜びが味わえる指導方法を確立し、学習意欲の向上を図る。④定期的な学校評価や諸検査の結果をもとに、重点目標の定着状況に努める。
例は省略されていますが、例で行った実践よりももっと深く具体的な実践が4つは必要ということですね。
また、策には重要な順に①②③④のように番号をつけると、試験管にも論文内容がわかりやすく伝わるようです。しかも同じことをだぶって書かないようにできますね。
この問題は校長としての「策」でしたが、さすがに重みがあります。
あなたはどんな策を持っているでしょうか。
まとめ
「合格論文の技術」には、日頃から収集する策を様々な視点から集めた例や、多くの文例が載っています。
上で紹介したものは、ほんのわずかな例です。
こちらに多くの例が載っています。本当に参考になります。