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教育長の服務規程
教育長と教育委員にも公務員のような服務規程があるのです。
あなたは教育長の職務については、前の記事で大体理解したでしょうか?
理解不十分なときはもう一度見返してみてくださいね。
「服務」とは、その職務に従事するに際して服すべき様々な義務や規律のことでした。
「服する」とは、服従することなので、絶対従わなければならないことですね。
地教行法11条(服務等)
1 教育長は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
2 教育長又は教育長であつた者が法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、教育委員会の許可を受けなければならない。
3 前項の許可は、法律に特別の定めがある場合を除き、これを拒むことができない。
4 教育長は、常勤とする。
5 教育長は、法律又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき籍を有する職務にのみ従事しなければならない。
6 教育長は、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
7 教育長は、教育委員会の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則で定める地位を兼ね、もしくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
8 教育長は、その職務の遂行に当たっては、自らが当該地方公共団体の教育行政の運営について負う重要な責任を自覚するとともに、第1条の2に規定する基本理念及び大綱に則して、かつ、児童、生徒等の教育を受ける権利の保障に万全を期して当該地方公共団体の教育行政の運営が行われるよう意を用いなければならない。
公務員の服務義務と同じようなものがありますね。
1は秘密を守る義務
5は職務に専念する義務
6は政治的行為の制限
7は営利企業等の従事制限
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教育委員の服務規定
教育委員に関しては次の条文です。
地教行法12条
1 前条第1項から第3項まで、第6項及び第8項の規定は、委員の服務について準用する。
2 委員は非常勤とする。
委員は非常勤ですから、第4,5,7項は教育長と同じにはできませんね。
また、次の条文もあります。
兼職禁止
地教行法6条(兼職禁止)
教育長及び委員は、地方公共団体の議会の議員若しくは長、地方公共団体に執行機関としておかれる委員会の委員若しくは委員または地方公共団体の常勤の職員若しくは地方公務員法第28条の5第1項に規定する短時間勤務の職を占める職員と兼ねることができない。
仮に、教育公務員である人が教育長になれば、教育公務員特例法の兼職・兼業の特例が適用されるのだと思いますが・・・。どうなのでしょうね。
教員の経験者が教育長になっていることは、結構あると思います。
教育委員に関する条文では、次のようなものもあるのですよ。これは教育委員の任命にかかわる条文です。
地教行法4条(任命)
5 地方公共団体の長は、第2項の規定による委員の任命に当たっては、委員の年齢、性別、職業等に著しい偏りが生じないように配慮するとともに、委員のうちに保護者であるものが含まれるようにしなければならない。
教育委員会のメンバーは、年配の方ばかりになったり、大学教授レベルの方ばかりになってはいけないのですね。
しかも保護者にあたる人も含まれていなければならないのです。
自分に学校に通う子供がいるのにかかわらず、教育委員もする人というのは、尊敬しますね。
私にはとてもできません。
まとめ
旧地教行法では教育委員長と教育長、教育委員は非常勤であり、おなじ服務となっていた。
新地教行法では、教育長は常勤、教育委員は非常勤となり、服務も若干異なる。
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