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大論文と小論文とは?
学校管理職試験の論文には、「大論文」と「小論文」の2種類があります。
大論文とは?
「大論文」とは、1,200~2,000字で書く論文です。あなたの県では大論文の試験がありますか?
本県では、論文試験では最初にこの「大論文」の試験があります。
「大論文」は、現在学校教育が抱えている様々な課題について、校長や教頭などの管理職として行う方策について書くものです。
例えば、次のような問いがあります。
「平成25年9月28日に施行された「いじめ防止対策推進法」により、同年10月に「いじめ防止基本方針について(通知)」が出され、各学校においては「学校いじめ防止基本方針」の策定が義務付けられています。あなたは教頭として、いじめ防止にどのように取り組みますか。具体的に述べなさい。」
これは平成27年度に実施された、ある県の学校管理職選考問題です。
管理職として4月に学校に着任したら、誰もが直面する学校課題です。
さてあなたは、新任教頭として着任したらどのように取り組むでしょうか。
学校が既にマニュアル化してあれば、まったく新しく作ったり作り直したりすることはあまりないと思いますが、この問題は現在のあなたならどのように取り組むかを問われているのですから、自分の考えを書かなければいけません。
説得力のある記述ができればいい論文になるでしょう。
何より日常の教育実践に真剣に取り組むことが大切だということを忘れてはいけません。
何はともあれ、「大論文」の書き方は、文章の書き方の王道にあるという「序論」「本論」「結論」流れがあります。この流れに沿って、あなたの管理職としての能力と識見を論文で示していきましょう。
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小論文とは
小論文は、字数が600~800字程度で、時間は30分くらい与えられます。
教育問題に対する考え方のほかに、管理職としての実務能力が問われるのです。
したがって、現実に起きている事例問題や、法規に関する問題が多く出題されます。
例えば、次のような問題です。
【問題】校長が出張で不在中、帰宅途中の本校生徒AとB校生徒が暴力事件を起こし、警察から本校の生徒Aが怪我をしているという連絡を受けました。あなたは教頭として、どのように対応しますか。具体的に述べなさい。
管理職としての職務能力の有無を判定しますから、どんな問題にも対応できる能力を身に着けなければなりません。
要点をまとめ、書かなければならないことを重要な順にしっかりと記述する必要があります。
問題文を読むと、「なんとなく書けそうだ」と思いますが、「大体かけた」では生ぬるく、「完全にかけた」でなければ得点にはならないようです。
まとめ
大論文も小論文も、あなたが管理職として最善の対応ができるかどうかを見定めるために出題されています。
○×テストや穴埋め問題では、こうした資質・能力はなかなか把握できません。
論文試験であれば、その記述の中に「校務に対する考え方」「学校内のあらゆる分掌にかかわる課題解決能力」など、管理職として必要な資質や能力、識見を見ることができます。
管理職論文は、あなたが管理職として学校経営を十分できるのかどうかを判定するものです。
あなたには「この人ならば学校における教育を十分に任せられる」と試験官を納得させる論文を書いてほしいと思います。