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研修のための休業制度があるって知ってた?
・大学院修学休業制度
・修学部分休業制度
・自己啓発等休業制度
この3つは、教員の資質向上のために、研修を受けられるようにするための制度です。
大学院修学休業制度とは?
2001年度から、開始された制度です。
(教育公務員特例法26条)(大学院修学休業の許可及びその要件等)
かなり長いので、要点を絞ります。
・公立学校の主幹教諭、教諭、養護教諭等で、次の要件を満たす者は、3年を超えない範囲内で、大学院の課程や外国の大学の課程に在学し、その課程を履修するために休業することができる。
1 専修免許状の取得を目的としていること
2 専修免許状の基礎となる1種免許状または特別免許状を有していること
3 専修免許状の基礎となる免許状について、教育職員免許法に定める最低在職年数(3年)を満たしていること
4 条件付採用期間中の者、臨時的任用された者、初任者研修を受けている者でないこと
5 その他政令で定めた者でないこと(指導改善研修を命ぜられた者、休業期間満了日の前日までの間または満了日から1年以内に定年退職を迎える者、勤務延長職員、再任用職員)
国内外、外国でもいいのですね。また、3年を超えない範囲で認められますが、延長は認められません。
休業中の処置ですが、地方公務員の身分は保証されますが(職務専念義務の免除)、給与の支給はありません。ここ大事です。
まとめ
この制度ができる以前は、「派遣研修」が一般的で、大学院に在学するのではなかったのですね。この制度ができてから、地方公務員であることを保持して、大学院生であるという2つの立場をとることができるようになったのです。
修学部分休業制度とは?
修学部分休業制度とは
地方公務員法26条の2(修学部分休業)
任命権者は、職員(臨時、任期付、非常勤職員を除く)が申請した場合において、公務の運営に支障がなく、かつ、当該職員の公務に関する能力の向上に資すると認めるときは、条例で定めるところにより、当該職員が、大学その他の条例で定める教育施設における修学のため、2年を超えない範囲で1週間の勤務時間の一部について勤務しないことを承認することができる。
「2年を超えない範囲で」の部分は条例による。
対象:公立学校の教員を含む全職員(地方公務員)
給与:条例の定めにおいて減額して支給
まとめ
修学部分休業の注意点は、休業の前後に勤務することが前提なので、授業がないからといって年休を取るときは、修学部分休業の承認は取り消され、全体が年休として処理されることです。
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自己啓発等休業制度とは?
自己啓発等休業制度
地方公務員法26条の5(自己啓発等休業)
任命権者は、職員(臨時、任期付、非常勤職員を除く)が申請した場合において、公務の運営に支障がなく、かつ、当該職員の公務に関する能力の向上に資すると認めるときは、条例で定めるところにより、当該職員が、3年を超えない範囲内において条例で定める期間、大学等課程の履修、または国際貢献活動(国内における訓練その他の準備行為を含む)のための休業をすることを承認することができる。
対象:公立学校の教員を含む全職員(地方公務員)
給与:支給なし
これは、海外青年協力隊などが該当するのでしょうか。南極探検隊もありますね。
まとめ
地方公務員法26条の4に次のようにあります。
職員の休業は、自己啓発等休業、配偶者同行休業、育児休業及び大学院修学休業とする。
ということは、部分休業(修学部分休業、高齢者部分休業)は休業ではないのですね?!
育児休業及び大学院修学休業については、別に法律で定めるところによる。
育児休業・・・地方公務員の育児休業等に関する法律など
大学院修学休業・・・教育公務員特例法。一般の地方公務員は何に定められているのだろう?
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