法律、政令、省令、法規

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法律とは？法令とは？法規とは？施行令とは？施行規則とは？

法規とは？法令とは？

いろんな種類があるようですが、教育に関する法は、いったいどのような種類に分けられるのでしょうか？
このあたりは国語辞典なども参考にしてみましょう。

まず、日本国憲法ですね。

「憲法｣とは？・・・国家の組織・構成・作用の基本原則を規定した法

教育に関しては、日本国憲法26条があります。

日本国憲法26条（教育を受ける権利と受けさせる義務)
すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

教育基本法と学校教育法は何か？

ここで、「法律｣という言葉が出てきます。

「法律」とは？・・・国会の可決を経て成立・公布される法規(国語辞典より)

教育に関する「法律」とは、１つは教育基本法があります。（平成18年改正)

教育基本法前文
ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、わが国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。

文章の中で「この法律・・・」という表現を探すのは大変なのですが、法のタイトルの次に日付（公布日？)が書いてあり、そこに「法律第●号｣と書いてあることがわかりました。これですぐに法律なのかどうかがわかります。

教育基本法は、「平成18．12.22法律第120号」です。

教育関係法規を見ていくと、次に掲載されているのは「学校教育法｣です。これはどうでしょうか。
学校教育法は、改正が何回もあるようです。

学校教育法は、「平成19法律第36号」これ以降も改正があるようです。
「法律」とあるので、国会で決められたものですね。

学校教育法施行令は何か？

では、「学校教育法施行令」はどうでしょうか。
これも改正が何回もあります。

学校教育法施行令には、「法律｣ではなく「政令｣とありました。

学校教育法施行令「平成19政令第55号」。さて、政令とは？

「政令」とは？・・・内閣の発する政治上の命令(国語辞典より)

うわー。そうなんですか。「政治上」の「命令｣なのですね。
教育に政治がかかわっていることは、施行令に定められているのですね。

ちなみに「法律とは」の最後には「法規」とあるので、「法律」は「法規｣の中の一つのようです。
「政令」は「法規｣ではなく「命令｣なのです。しかも内閣の命令です。

学校教育法施行規則は何か？

さて、続けましょう。教育関係法規に次に出てくるのは、「学校教育法施行規則」です。

学校教育法施行規則には、「法律」でも「政令｣でもなく「文部科学省令」とありました。

学校教育法施行規則「平成20文部科学省令第2号」さて、「文部科学省令」あるいは｢省令｣とは？

「省令｣とは？・・・各省大臣が、その担当する事務について出す命令（国語辞典より)

へー。そうなんですか。「大臣｣が担当する「事務｣の「命令｣なのですね。

いじめ防止対策推進法は何か？

つぎに載っているのは「いじめ防止対策推進法｣です。これはどうなのでしょう？

いじめ防止対策推進法「平成25．6.28法律第71号」

法律になりますね。これ以降に載っているものも見ていくと、「法律｣「政令」「省令（文部科学省令)」の3つがあり、この3つ以外にないようですね。

そして、この「法律｣「政令｣「省令｣の3つをまとめて「法令｣というようです。
さらに、これらの法令は、教育関係法規の「国法編｣という部分に載っていますので、「法令」＝「国法｣と考えてもいいのかもしれません。ただ、「令｣が入っているほうが意味がわかりやすいですね。

まとめ

・法律とは・・・国会の可決を経て成立・公布される法規。
・政令とは・・・内閣の発する政治上の命令。
・省令とは・・・各省大臣が、その担当する事務について出す命令。

これら３つをあわせて「法令｣といいます。なんどもかんでも法律ではないのですよ。法的根拠を言うときには、正確に区別して説明することが大事ですね。

では、「法規」とは？いろいろな法令や地方自治体の条例など、すべてを総合して「法規」というのではないでしょうか？

つづく

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