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昇任試験と選考の実施
まず条文を読んでください。
地方公務員法第21条の4（昇任試験又は選考の実施）
１ 任命権者が職員を人事委員会規則で定める職（人事委員会を置かない地方公共団体においては、任命権者が定める職）に昇任させる場合には、当該職について昇任のための競争試験（以下「昇任試験」という。）又は選考が行われなければならない。
２ 人事委員会は、前項の人事委員会規則を定めようとするときは、あらかじめ、任命権者の意見を聴くものとする。
３ 昇任試験は、人事委員会等の指定する職に正式に任用された職員に限り、受験することができる。
４ 第18条から第21条までの規定は、第1項の規定による職員の昇任試験を実施する場合について準用する。この場合において、第18条の2中「定める受験の資格を有するすべての国民」とあるのは「指定する職に正式に任用されたすべての職員」と、第21条中「職員の採用」とあるのは「職員の昇任」と、「採用候補者名簿」とあるのは「昇任候補者名簿」と、同条第4項中「採用すべき」とあるのは「昇任させるべき」と、同条5項中「採用の方法」とあるのは「昇任の方法」と読み替えるものとする。
５ 第18条並びに第21条の2第1項及び第2項の規定は、第1項の規定による職員の昇任のための選考を実施する場合について準用する。この場合において、同条第2項中「職員の採用」とあるのは、「職員の昇任」と読み替えるものとする。
条文について
１については、
「職員の採用」については、「競争試験による」と定められていますが、人事委員会規則で定める場合には、選考によることも妨げない。（第17条の2）
とありましたが、１では
「職員の昇任」の場合は、「競争試験又は選考」
と定められています。
２については、人事委員会規則を定めるときは、任命権者の意見も聴くことが定められています。人事委員会は3人です。任命権者と意思疎通を図らないといけないのでしょうね。
３については、
人事委員会規定などに指定された職以外の職や、臨時の職員は受験できないことを定めているのですね。
採用に関する競争試験は、国民すべてが対象でした。
また、この第3項は「受験することができる」という規定ですが、これとは別に次の第4項で、応募に関する「昇任試験情報の公開平等」のことが定められています。
じつは、ここらへんの違いが、私自身いまひとつわからないですね。
４については、「昇任試験」の実施に関する「採用試験」の条文の読み替えについて書かれています。
５については、「選考」の実施に関する「採用試験」の条文の読み替えが書かれています。
昇任試験を受けるに当たっては、このあたりの条文のことをよく知っておいたほうがいいでしょう。
特にここのところが試験に出るわけではありませんが、仕組みは理解していたほうがいいですね。
わたしはぜんぜん知らずに受験していましたが、反省しています。
次は、降任と転任の方法です。これも条文は長いです。
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降任及び転任の方法
降任及び転任の方法
地方公務員法第21条の5（降任及び転任の方法）
１ 任命権者は、職員を降任させる場合には、当該職員の人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該任命しようとする職についての適性を有すると認められる職に任命するものとする。
２ 職員の転任は、任命権者が、職員の人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該任命しようとする職についての適性を有すると認められる者の中から行うものとする。
「降任」は分限処分の一つにあるものですから、法律に従って行われるべきものです。任命権者の独断的な判断で行われるものではなく、公正であるべきものです。
人事評価によってそのような判断が下されるのならば、評価する人はしっかりと行ってもらいたいですね。
「転任」については、教員の場合は現場から教育センターに行くとか、教育委員会や行政に一度入ることなどが該当するのでしょうか。よくいわれる通常の学校間の「異動」とは違うものですね。
まとめ
管理職試験には直接出題があまりないところですが、前にも書いたように、人事委員会規則は一度目を通しておきたいですね。
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