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学校評議員制度とは?
法的根拠
学校教育法施行規則49条(学校評議員)
・小学校には、設置者の定めるところにより、学校評議員を置くことができる。
・学校評議員は、校長の求めに応じ、学校運営に関し意見を述べることができる。
・学校評議員は、当該小学校の職員以外のもので教育に関する理解及び識見を有するもののうちから、校長の推薦により、当該小学校の設置者が委嘱する。
(中学・高校にも準用する)
もちろんその学校の職員は、学校評議員になることはできません。
学校・家庭・地域が連携する制度が整備されれば、よりいっそう「開かれた学校」作りを推進することができます。このような観点から、2000年から実施されたのが、学校評議員制度なのです。
また、次のようなことが期待されています。
・学校は、保護者や地域住民の意向を把握、反映し、その協力の下で学校運営を図る。
・学校運営の状況を周知することで、説明責任を果たす。
学校評議員のできること、できないこと
できること
・校長の求めに応じ、学校の教育目標及び計画に関すること、教育活動の実施に関すること、学校と地域社会との連携に関することなどについて、意見を述べることができる。
できないこと
・校長や教育委員会の行う学校運営に直接関与したり、拘束力のある決定をしたりするものではない。
つまり、学校の教育目標や計画、教育活動の実施、学校と地域の連携の進め方などの学校運営の基本方針や重要な活動に関する事項の最終的な判断は校長が行う。
まとめ
学校評議員は、学校運営に関しては権限を持たないのですね。
これに対して、一定の権限を持つのが「学校運営協議会」なのです。
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学校運営協議会制度とは?
法的根拠
地方教育行政の組織及び運営に関する法律47条の5
・教育委員会は、・・・(略)その所管に属する学校のうちその指定する学校の運営に関して協議する機関として、当該指定学校ごとに、学校運営協議会を置くことができる。
・指定学校の校長は、当該指定学校の運営に関して、教育課程の編成その他教育委員会規則で定める事項について基本方針を作成し、当該指定学校の学校運営協議会の承認を得なければならない。
・学校運営協議会は、当該指定学校の運営に関する事項について、教育委員会又は校長に対して意見を述べることができる。
これは画期的な権限ですね!!校長が作成した学校の基本方針を、学校運営協議会が承認するのですから。
つまり、保護者や地域の人々が、一定の権限と責任を持って学校運営に参画するのです。
しかもこれに続いて、次のような条文があります。
・学校運営協議会は、当該指定学校の職員の採用その他の任用に関する事項について、当該職員の任命権者に対して意見を述べることができる。
これもすごい!人事に関しても意見を述べる権限があるのです。
さらに
・指定学校の職員の任命権者は、当該職員の任用に当たっては、前項の規定によりのべられた意見を尊重するものとする。
いったい誰の意見が一番権限があるのでしょうか?
まとめ
学校運営協議会制度は、2004年に制度化されたものです。
学校運営委員会の権限は3つあります。
1 校長の策定する学校運営の基本的な方針を承認する権限
2 学校の運営に関して、教育委員会または校長に意見を述べる権限
3 学校の教職員の任用に関して意見を述べる権限
学校としては、この制度をしっかり運用していかなければならないですね。あらぬ方向に行かないように。でもどの学校がこの制度を実施しているのだろうか?
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