教育委員会とはいったい何なのか?|教育委員会の法的根拠とは?

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教育委員会の法的根拠とは?

教育委員会は何の法律に定められているのか

 

教育委員会には、県の教育委員会や市の教育委員会がありますが、法的にはどのように定められているものなのでしょうか。

 

あなたは知っていますか?

 

 

教育委員会に関して、法律の一番上位にあるものは、地方自治法ではないでしょうか。

 

教育委員会とはいったい何なのか?|教育委員会の法的根拠とは?

地方自治法に定められた教育委員会とは

地方自治法で定められた教育委員会

 

地方自治法180条の5(委員会及び委員の設置)

 

執行機関として法律の定めるところにより、普通地方公共団体におかなければならない委員会及び委員は、左のとおりである。

 

  一 教育委員会
  二 選挙管理委員会
  三 人事委員会又は・・・(以下省略)

 

 

地方自治法180条の8(職務)←職務とは教育委員会の職務のことです。

 

教育委員会は、別に法律の定めるところにより、学校その他の教育機関を管理し、学校の組織編制、教育課程、教科書その他の教材の取り扱い及び教育職員の身分取扱いに関する事務を行い、並びに社会教育その他教育、学術及び文化に関する事務を管理し及びこれを執行する。

 

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地方教育行政の組織及び運営に関する法律に定められた教育委員会とは

地方教育行政の組織及び運営に関する法律

 

 

地方自治法の、「別の法律の定めるところ」である「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」では、教育委員会が次のように定められています。

 

条文を順にたどって行くので、少し面倒かもしれません。定められているのは第21条なので、必要のないところは読み飛ばしてもかまいませんよ。

 

 

地方教育行政の組織及び運営に関する法律は、略して「地教行法」と書くことにします。

 

 

まず、地方公共団体の長は「大綱」という教育の総合施策を定めます

 

 

地教行法1条の3(大綱の策定等)

 

地方公共団体の長は、教育基本法第17条第1項に規定する基本的な方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱を定めるものとする。

 

 

次に地方公共団体の長は、総合教育会議というものを設置します

 

 

地教行法1条の4(総合教育会議)

 

1 地方公共団体の長は、大綱の策定に関する協議および次に掲げる事項についての協議並びにこれらに関する次項各号に掲げる構成員の事務の調整を行うため、総合教育会議を設けるものとする。

 

2 総合教育会議は、次に掲げる者をもって構成する。
   一 地方公共団体の長
   二 教育委員会

 

3 総合教育会議は、地方公共団体の長が召集する。

 

 

上の条文によると、教育委員会の上には、県ならば県知事、市ならば市長さんがいるということですね。

 

ではその教育委員会は、地教行法ではどのように定められているのでしょうか。

 

地教行法2条(設置)

 

都道府県、市町村及び第21条に規定する事務の全部又は一部を処理する地方公共団体の組合に教育委員会を置く。

 

 

これは教育委員会を置くのは次の3つの場合ということです。

 

① 都道府県
② 市町村
③ 第21条に規定する事務の全部又は一部を処理する地方公共団体の組合

 

③は詳しくはわかりませんが、教育委員会を置くことができない小さい村などが該当するのでしょうか。ほとんどの都道府県や市町村にはかかわらないことだと思いますが、間違っていたらごめんなさい。

 

 

さて、いよいよ地教行法に定められた教育委員会の職務です。地方自治法にあった職務が詳しく定められています。といってもたくさんあるので、全部は無理です。

 

教育委員会とはいったい何なのか?|教育委員会の法的根拠とは?

地教行法に定められた教育委員会の職務とは

地教行法に定められた教育委員会の職務

 

 

地教行法21条(教育委員会の職務権限)

 

教育委員会は、当該地方公共団体が処理する教育に関する事務で、次に掲げるものを管理し、及び執行する。

 

1 教育委員会の所管に属する第30条に規定する学校その他の教育機関の設置、管理及び廃止に関すること。

 

以下19の項目があります。かなり責任が重いと思われる職務ばかりです。

 

 

まとめ

 

教育委員会は、地方公共団体の長の下にあるのですね。

 

県の教育委員会は県知事の下に、市の教育委員会は市長の下にあるのです。

 

総合教育委員会の設置により教育に関する予算の編成や執行などについて、知事と教育委員会が意思疎通を図れるそうです。

 

それにより、民意を反映した教育行政が推進できるということらしいですが、逆に県知事が教育に意見を言ってくることもあるわけですね。気をつけなければ。

 

反対に、教育委員会が予算の執行に意見することはできませんよね。意思疎通を図るだけです。

 

次回は、教育長について調べます。

 

つづく

 

教育委員会とはいったい何なのか?|教育委員会の法的根拠とは?

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