地方公務員法の罰則とは|違反した公務員が罰せられるのはもちろんですが、公務員以外の者が罰せられることもあります。

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地方公務員法の罰則とは

公務員は、地方公務員法に違反した場合の罰則が定められています。

 

地方公務員法の第何条に違反しているかによって、段階別に罰則が定められています。

 

(1)1年以下の懲役または50万円以下の罰金(法60条)

 

(2)3年以下の懲役または100万円以下の罰金(法61条)

 

(3)以下の行為を企て、命じ、故意に容認し、そそのかし、ほう助したものは各本条の刑に処する。(法62条)

 

(4)3年以下の懲役(法63条)

 

(5)10万円以下の過料(法65条)

 

 

 

公務員以外の者が罰せられるのは、公務員を退職・離職した者が何らかの違反をした場合のことです。退職・離職後もしてはいけないことがありましたね。「秘密を守る義務」がそうだったはずです。

 

今回は(1)の場合について調べてみます。

 

地方公務員法の罰則とは|違反した公務員が罰せられるのはもちろんですが、公務員以外の者が罰せられることもあります。

 

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1年以下の懲役または50万円以下の罰金

1年以下の懲役または50万円以下の罰金

 

①対象・・・平等取扱の原則に違反して差別したもの

 

根拠・・・法13条

 

すべて国民は、この法律の適用について平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によって、又は第16条第5号に規定する場合を除く外、政治的意見若しくは政治的所属関係によって差別されてはならない。

 

外国人にも平等に対応しなければならないのですね。

 

今後、日本全国で外国人労働者が増えていくのですが、公務員はそれにもしっかり平等に対応しなければなりません。そうしないと、この罰則が適用される可能性があります。

 

(あまり「可能性があります」と言う表現は私は好きではありませんが)

 

 

 

②対象・・・守秘義務に反して秘密を漏らした者

 

根拠・・・法34条

 

1 職員は、職務法知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

 

2 法令による証人、鑑定人等となり、職務法の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者の許可を受けなければならない。

 

 

これは退職者も同様です。2もそうですが、退職した検事はどうなのでしょう?テレビでそういう場面がありましたね。井上順の。

 

 

 

③対象・・・人事委員会等の指示に故意に従わなかった者

 

根拠・・・法50条第3項

 

3 人事委員会又は公平委員会は、第1項に規定する審査の結果に基いて、その処分を承認し、修正し、又は取り消し、及び必要がある場合においては、任命権者にその職員の受けるべきであった給与その他の給付を回復するため必要で且つ適切な措置をさせる等その職員がその処分によって受けた不当な取扱を是正するための指示をしなければならない。

 

この条文の、何に故意に従わなかった者なのだろう?
よくわからないなあ?

 

 

 

④対象・・・在職していた地方公共団体と再就職先との間の契約等事務であって離職前5年間の職務に関し、離職後2年間、職務上の不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように現職職員に要求・依頼した再就職者

 

 

 

⑤対象・・・在職していた地方公共団体と再就職先との間の契約等事務であって離職前5年間の職務に関し、離職後2年間、職務上の不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように元職員から要求・依頼を受けた職員で、職務法の不正行為をし、又は相当の行為をしなかった者

 

 

④は再就職者が対象。⑤は職員が対象ですね。

 

でもどっちの条文もわかりにくいなあ。

 

 

第6項、第7項、第8項もありますが、よくわからん!

 

地方公務員法の罰則とは|違反した公務員が罰せられるのはもちろんですが、公務員以外の者が罰せられることもあります。

 

 

 

まとめ

 

まず違反が軽いほうの対象から検討していきますが、条文は省略します。

 

次回は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

 

楽しみにしていてくださいね。

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