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どんな条件が整えばアクティブ・ラーニングになるのか
参考書はこちら
協同学習がつくるアクティブ・ラーニング / 杉江修治 【本】
実は次の項目は、次のような分から始まります。
「一斉形態でのアクティブ・ラーニングが可能であることは前項で紹介しました。」
ええ~!っていう感じです。
これでは今回のタイトルと矛盾するじゃないですか!
私が読みとった内容は、次のようなものでした。
・一斉形態では、アクティブ・ラーニングに近づくことはできる
・一斉形態に、仲間との相互作用や説明の交流などを入れ込むと、アクティブ・ラーニングが求めている学力形成につながる。
「近づく」「つながる」という表現だったので、一斉形態ではアクティブ・ラーニングにはならない、と思っていたのです。
しかし、「一斉形態でもアクティブ・ラーニングは可能です」だったなんて!
なんと私の読みとりは浅かったのでしょう!
しっかり読まなければなりません。
今回の内容
・どんな条件が整えばアクティブ・ラーニングになるのか
○教師が主役の授業ではアクティブ・ラーニングはできない
○アクティブ・ラーニングに必要な学習ステップ
これではアクティブ・ラーニングは難しい
これではアクティブ・ラーニングは難しい
筆者は「一斉形態でもアクティブ・ラーニングは「可能である」といいます。
では、一斉形態でアクティブ・ラーニングにならない状態とはどんな授業なのでしょうか。
これは簡単に思いつくでしょう。
一斉講義方式で
・教師が話す活動だけ。
・途中に子供との問答を何度か挟む程度。
こんな授業ではダメですね。
もう少しよさそうな授業でも、アクティブとは言えません。
・教師の話が分かりやすい。
・よく整理されている。
・内容が興味深い。
・子どもが学び取ろうという構えで聞いている。
以上のように、子どもが熱心に授業を聞いていても、習得内容は「整理された知識」にとどまっています。
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教師が主役の授業ではアクティブ・ラーニングはできない
教師が主役の授業ではアクティブ・ラーニングはできない
では、どうすればアクティブ・ラーニングといえる授業になるのでしょうか。
学んだ知識について、
・内容を自分なりにとらえなおす。
・頭の中で自分流に整理する。
・外に向かって意見を言う。
・説明できる。
このような活動を通して実現できる学力があるはずで、それを達成できるのがアクティブ・ラーニングなのです。
このような学力は、教師が主役の授業ではできないのだそうです。
だとすると、教師の一斉形式の授業というのは、役に立たないのでしょうか。
あるいは、どのような「位置づけ」になるのでしょうか。
一斉形式の授業、あるいは一斉講義は、子どもが自ら考えるための情報収集の手立ての一つであると筆者は言います。
つまり、こういうことです。
子どもが知識や情報を収集するための手立てとして挙げられるのが次のようなものになります。
・教材を個別に読み取ること
・教師による分かりやすい一斉講義
ということは、子どもが自学自習することと、教師による一斉講義は同じ次元のものであるということなのでしょう。
・教師による上手な講義
・子どものしっかり聞く態度
・聞いたことによって子どもの自信がつく
これでもよさそうに見えますが、それでも教師が主役の講義で終わってはいけないと筆者は言います。
アクティブ・ラーニングに必要な学習ステップ
アクティブ・ラーニングに必要な学習ステップ
必要なのは、
講義の後に、
・講義の内容を子どもがとらえなおすこと
・子どもが自分自身でまとめること
・子どもが発信すること
このステップが必要なのだそうです。
前回、アクティブな学習に近づくために、説明の交流などを入れればアクティブ・ラーニングが求めている学力形成につながるといったところに似ていますね。
ということは、
教師による一斉形式の講義が続いたとしても、教師の話が興味深く、わかりやすく、系統的であって、講義としての形が終わった後に、その時間の中で授業の内容を踏まえた適切な課題を提示し、子どもが考える時間を確保し、意見交換をする時間を十分に取れれば、それはアクティブ・ラーニングになるのだということなのです。
どうやら結論に近づいてきたようです。
まだ第1章なのですが、この章のまとめは次回ということで。
つづく
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