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ユニバーサルデザインの授業作りとは
特殊教育と特別支援教育の違いは何か
これまでに何度も出てきたと思いますが、対象が違うのです。
特殊教育は、障害を持つ子ども(盲、聾、肢体不自由など)が対象で、養護学校や特殊学級など特別な場で、手厚くきめ細かい教育を行うもの。
特別支援教育は、すべての子どもたちが対象で、日常の学びや生活に貢献するもの。障害を持つ子どもだけでなく、知的な遅れのない発達障害の子どもも含めて、特別な支援を必要とする子どもが在籍するすべての学校において実施されるもの。
このように変化するとともに、インクルーシブ教育システムを構築し、共生社会の形成を目指しているのです。
授業のユニバーサルデザインとは
多くの分野で「誰もが使いやすい環境づくり」と言う意味で、「ユニバーサルデザイン」と言う用語が言われています。
教育の分野でも、「授業のユニバーサルデザイン」と言う考えが広まってきています。
現在、発達障害の可能性のある児童生徒が、通常の学級にも6.5パーセント在籍していると言われています。特別な配慮が必要な児童生徒が増えているのです。
インクルーシブ教育システムを構築していく上で、このような児童生徒に対する環境整備と授業改善が必要なのです。
授業のユニバーサルデザインとは、施設設備のユニバーサルデザイン化にとどまらず、学習目標、学習方法、教材教具、評価などさまざまな面で特別支援教育の視点を取り入れ、どの子どももより理解しやすい授業の工夫を目指していくものなのです。
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組織的な取組
このような取組は、担任一人だけで取り組むと言うようなことではとてもできることではありません。
校内組織を上げて学校全体で、指導体制の工夫、校内環境の改善、系統性のある指導などに取り組んでいかなくてはなりません。
教室で使用するものに共通性を持たせたり、約束やルールに学級ごとに差がないようにするなど、子どもたちが指導に戸惑いを持たないようにしなければなりません。
そのためにも、教員間の共通理解を図り、教室環境や授業の展開の方法を統一するなど、教員研修を充実して教師としての授業力の向上を図る必要もあります。
まとめ
「障害のある子にとって参加しやすい学校、わかりやすい授業は、他のすべての子にとっても、参加しやすい学校であり、わかりやすい授業である。」
通常学級、特別支援学級と言う在籍学級にとらわれず、特別支援教育の視点に立った授業改善、柔軟な発想で、どの子もわかる授業作りが求められています。
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