教員の採用や任命とは|教職員の人事制度

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教員の採用や任命とは|教職員の人事制度

教員の採用、任命、昇任

 

教員は地方公務員ですが、すべて地方公務員法によるのではなく、教員に対する特別な法令もあるようです。
教員と地方公務員の採用の違いはどのようになっているのでしょうか。

 

地方公務員法17条(任命の方法)
3 人事委員会を置く地方公共団体においては、職員の採用及び昇任は、競争試験によるものとする。但し、人事委員会の定める職について人事委員会の承認があった場合は、選考によることを妨げない。

 

つまり、地方公務員の採用は「競争試験」によるものなのです。選考によることもあるようです。しかし、教員はどうなのでしょうか。

 

教育公務員特例法11条(採用及び昇任の方法)
公立学校の校長の採用並びに教員の採用及び昇任は、選考によるものとし、その選考は、大学附置の学校にあっては当該大学の学長、大学附置の学校以外の公立学校にあってはその校長及び教員の任命権者である教育委員会の教育長が行う。

 

教員は、競争試験ではなく「選考」によるものとなっています。
試験でいい成績をとったからといって、採用されるわけではないのですね。

 

昇任も同じく「選考」です。「教頭試験」「校長試験」は「選考」によるものなのですね。

 

 

条件附採用期間

 

地方公務員法22条(条件附き採用及び臨時的任用)
臨時的任用又は非常勤職員の任用の場合を除き、職員の採用は、すべて条件附のものとし、その職員がその職において6月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとする。この場合において、人事委員会は、条件附採用の期間を1年に至るまで延長することができる。

 

教育公務員特例法12条(条件附任用)
公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び幼稚園の教諭、助教諭及び講師に係る地方公務員法第22条第1項に規定する採用については、同項中「6月」とあるのは「1年」として同項の規定を適用する。

 

教員のほうが正式採用されるまでが長く、その分厳しいということでしょうか。

 

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教員の任命について

採用された後の教員の任命について

 

教員を採用した後の任命についてはどうなっているのでしょうか。

 

地方教育行政の組織及び運営に関する法律34条(教育機関の職員の任命)
教育委員会の所管に属する学校その他の教育機関の校長、園長、教員、事務職員、技術職員その他の職員は、この法律に特別の定がある場合を除き、教育長の推薦により、教育委員会が任命する。

 

これによると、市町村の教育委員会が採用するように見えますが、そうとはいえないのです。
この中で、「特別の定」とありますが、ここが実は重要なのです。

 

まず、「県費負担職員」について。

 

学校教育法では、次のようになっているのです。

 

学校教育法5条(学校の管理、経費の負担)
学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する。

 

公立学校の設置は市町村や県や国ですが、その負担の責任は設置者にあるというものです。これを「設置者負担主義」といいます。

 

しかし、これは職員に関する経費以外の部分を言います。

 

職員の経費については、例外として次のようになっています。

 

市町村立学校職員給与負担法1条(市町村立小中学校等職員の給与の都道府県負担)

 

市町村立の小学校、中学校、中等教育学校の前期課程及び特別支援学校の校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、養護助教諭、寄宿舎指導員、講師、学校栄養職員及び事務職員のうち次に掲げる職員であるものの給料、扶養手当、地域手当、住居手当、初任給調整手当、通勤手当、単身赴任手当、特殊勤務手当、特地勤務手当、へき地手当、時間外勤務手当(学校栄養職員及び事務職員)、宿日直手当、管理職員特別勤務手当、管理職手当、期末手当、勤勉手当、義務教育等教員特別手当、寒冷地手当、特定任期付職員業績手当、退職手当、退職年金及び退職一時金並びに旅費並びに定時性通信教育手当並びに講師の報酬及び職務を行うために要する費用の弁償は、都道府県の負担とする。

 

(第2条は市町村立の定時制高校についての県費負担に関する上と同様の条文)

 

ずいぶん給料のほかに手当も都道府県で負担するのですね。
ここに出てくる教職員のことを、「県費負担教職員」といいます。地行法37条にその任命権について定められています。
この県費負担教職員については、任命権は都道府県の教育委員会が持っています。

 

地方教育行政の組織及び運営に関する法律37条第1項(任命権者)
市町村立学校職員給与負担法第1条及び第2条に規定する職員(県費負担教職員)の任命権は、都道府県委員会に属する。

 

政令指定都市や特別区の場合も県費負担教職員ですが、任命権は政令指定都市の教育委員会が持っています。次のとおりです。

 

地方教育行政の組織及び運営に関する法律58条(指定都市に関する特例)
指定都市の県費負担教職員の任免、給与の決定、休職及び懲戒に関する事務は、第37条第1項の規程にかかわらず、当該指定都市の教育委員会が行う。

 

 

まとめ

 

教職員の採用と任命は、市町村と都道府県が連携しているのですね。小中学校は市町村の教育委員会が運営していて、県立高等学校は県の教育委員会が運営しているのですね。但し給料等は県が負担しているということになります。

 

教員人事制度の運用(昇任、転任など)については、次に調べてみます。

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