特別支援教育

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特別支援教育とは

文部科学省HPより

 

特別支援教育とは
障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うもの。

 

 

2006年(平成18年)学校教育法の一部改正

 

一部改正された学校教育法は、2007年(平成19年)4月に施行されました。「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ、すべての学校において、障害のある幼児児童生徒の支援をさらに充実していくこととなりました。

 

具体的には、盲・聾・養護学校を、複数の障害種別に対応した教育を実施することができる「特別支援学校」としました。

 

特別支援学校の創設により、それまで校種ごとに設けられていた教員免許状が、特別支援学校教諭免許状へと統合されました。

 

 

特殊教育から特別支援教育になった経緯

 

次の中教審答申は、学校教育法改正前のものです。(文科省HPから)

 

特別支援教育に関する中央教育審議会答申(平成17年12月8日発表)
「特別支援教育を推進するための制度のあり方について」

 

 これまでの「特殊教育」では、障害の種類や程度に応じて盲・聾・養護学校や特殊学級といった特別な場で指導を行うことにより、手厚くきめ細かい教育を行うことに重点が置かれてきた。
 「特別支援教育」とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものである。
 また、すでに述べたとおり、現在、小・中学校において、通常の学級に在籍するLD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒に対する指導及び支援が喫緊の課題をなっており、「特別支援教育」においては、特殊教育の対象となっている幼児児童生徒に加え、これらの児童生徒に対しても適切な指導及び必要な支援を行うものである。

 

 

これによると、以前の学校教育法では、盲・聾・養護学校・特殊学級といった特別な場で行われてきた「特殊教育」が、「特別支援教育」に変わるとともに、LD・ADHDなどを含めた障害のある幼児児童生徒に指導・支援を行うことになったようですね。

 

続きです。

 

すでに、文部科学省においては、平成13年の組織再編により「特別支援教育課」が設置されており、都道府県教育委員会等の組織においても組織名称等に「特別支援教育」を用いる例が増加している。

 

教育関係では、学校教育法改正前から、組織の名称も変わっていたようです。ということは、この中教審答申以前からも「特殊教育」から「特別支援教育」に変わることが進められていたのですね。

 

2003年(平成15年)3月に
21世紀の特殊教育の在り方に関する調査研究協力者会議
「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」
が発表されているようです。

 

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ノーマライゼーション

 

特別支援教育の推進の背景には、世界的な「ノーマライゼーション」の流れがあります。

 

「ノーマライゼーション」とは、「障害のあるものも障害のないものも同じように社会の一員として社会活動に参加し、自立して生活することのできる社会を目指すという理念」のことをいいます。

 

これは2001年(平成13年)1月に「21世紀の特殊教育のあり方について(最終報告)」で言われたことです。

 

「21世紀の特殊教育のあり方に関する調査研究協力者会議」が発表しています。

 

世界的には、1960年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つです。

 

もっと調べてみると「正常化」という意味で、高齢者や障害者などを施設に隔離せず、健常者と一緒に助け合いながら暮らしていくのが正常な社会のあり方であるとする考え方のことをいいます。
さらに、それに基づく社会福祉政策のこともいいます。

 

 

まとめ

 

特殊教育から特別支援教育になった経緯

 

1960年代
北欧諸国の「ノーマライゼーション」

 

2001年(平成13年)1月
21世紀の特殊教育の在り方に関する調査研究協力者会議
「21世紀の特殊教育のあり方について(最終報告)」

 

2003年(平成15年)3月
21世紀の特殊教育の在り方に関する調査研究協力者会議
「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」

 

2005年(平成17年)12月8日発表
特別支援教育に関する中央教育審議会答申
「特別支援教育を推進するための制度のあり方について」

 

2006年(平成18年)
学校教育法の一部改正

 

2007年(平成19年)4月施行
盲・聾・養護学校が「特別支援学校」になる。
教員免許状が「特別支援学校教諭免許状」になる。

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